自然が生み出す色彩美、味わい濃厚なヒオウギ貝。

プリッと引き締まった肉厚な身
ほとばしる旨みと甘みに感動!

赤、オレンジ、黄色、紫など、多色多彩な美しい殻をまとった「ヒオウギ貝」。一見、人工的に着色したかのようにも見えますが、その鮮やかな色は貝自身が作り出すものであり、100%天然の色だというから驚かされます。同じイタヤガイ科のホタテに比べるとひとまわり小さなサイズ感ですが、そのぶん貝柱は肉厚。プリッと引き締まった身を口に含んだ瞬間、濃厚な甘みがいっぱいに広がります。

「親指の先くらいのちっちゃな稚貝のころから、色の違いがハッキリ出るんだよ。不思議だよね」  
こう教えてくれたのは、ヒオウギ貝を養殖する奥板和則さん。西ノ島のヒオウギ貝の養殖は、産卵させた卵を海に戻して育てる「人工種苗」の形で行われています。網を揚げるのは半年に一回。網ごとにできる限り同じ大きさになるよう仕分けて入れ直し、海の中に戻す、という作業を5~6回繰り返します。

「天然のプランクトンを餌にしているから、温度や深さによって成長が変わってくる。どうしたら早く大きくできるか、いろいろ試しながら試行錯誤してるよ」と奥板さん。
8cm以上に育つまで、かかる年月は実に2~3年以上!西ノ島のヒオウギ貝は、栄養豊富な海の中でじっくりと時間をかけて育てられているのです。

こうして水揚げされるヒオウギ貝ですが、揚げてすぐに出荷できるわけではありません。周囲を覆っている藻や貝などの汚れをブラインダーで取り除くのも大切な作業のひとつ。手間暇をかけ、ひとつ一つ丁寧に磨き上げることで、美しい貝が届けられるのです。

そんなヒオウギ貝を販売・発送しているのが、隠岐汽船のフェリー乗り場近くに店を構える「天草鮮魚店」の天草登さん。この道41年。地域からも信頼を集める魚屋さんです。
「全国を見渡せば、海には海の、山には山の素晴らしい商品があります。だからこそ最終的には『誠意ある商品』をいかにお送りできるかが大切。西ノ島の名前に傷をつけることはできませんからね。受け取る方に喜んでいただけるよう、少しでも新鮮なもの、大きなものをお送りできるよう心がけています」  
まっすぐな眼差しで、こう話してくれた天草さん。生産者と販売者、双方の真摯な想いが実を結び、理想的な循環が出来上がっていることがわかります。

こうして届けられるヒオウギ貝は、シンプルにお刺身で食べるのはもちろん、貝焼き、蒸し焼きにしていただくのもおすすめ。乳製品とも相性が良いため、バター焼きやグラタンにしても美味しく食べられます。また、生産者である奥板さんのおすすめは「フライ」。サクッとした衣の中に貝の旨みと甘味が閉じ込められ、一層豊かな味わいが広がります。西ノ島が誇る海の幸。お好みの調理法で贅沢にお楽しみください。

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