守ろう。岩倉市民が誇る、桜風景。

いつまでも美しい桜並木を……名所を守る市民の奮闘

市内を流れる五条川とその両岸を彩る桜並木は、岩倉市を代表する見どころ。戦後間もない1949年、岩倉町(当時)が300本の桜を植えたのに始まって、その後は市民の寄付金を主な財源としながら少しずつ本数を増やしていき、今では全部で約1400本、長さ約7.6kmにも及ぶ見事な桜並木に育ちました。1990年には、財団法人日本さくらの会が選ぶ『日本さくら名所100選』にも選定。毎年3月下旬から4月上旬にかけて行われる『岩倉桜まつり』には、近隣地域はもちろん、東北や関西からのバスツアー客や外国人客も多く訪れる桜の名所となっています。

しかし、2000年代を迎えた頃から、一部の木で枯れ枝が増え始めてきたことに市民が気づき始めます。現在、岩倉五条川桜並木保存会の会長を務める長谷川博さんもその1人。「写真が好きで、五条川の桜も毎年撮っていたのですが、とくに雨の後は幹が黒く写るのが気になり始めたんです。それで市が主催する勉強会に足を運ぶようになりました」。

市の宝物である桜並木を、何とか美しく保ちたい。しかし実は五条川の桜は植え替えることができません。理由は現在の五条川が一級河川だということ。一級河川に適用される河川法の規定では、原則、堤防に木などを新たに植えてはならないことになっているのです。そこでどうすれば現在の姿を少しでも長く保つことができるのか?樹木医を招いて勉強会を重ねながら生まれたのが、岩倉五条川桜並木保存会でした。

現在、保存会会員は約130名。会員から集めた年会費や寄付、市内各所に設置した募金箱への募金を主な活動資金に、市民ボランティアの手で、春は花を咲かせたあとの桜をいたわる「お礼肥(肥料やり)」、夏は桜を弱らせるベッコウタケの調査と駆除、秋は枯れ枝の剪定と、さまざまな活動が行われています。

春、川幅の狭い五条川の両岸から満開の桜が覆う様子は、まるで桜のトンネルのよう。その下を、清らかな水が流れ、人々は車のほとんど通らない沿道を安心して散策できる……そんな豊かな桜の風景を守っているのは、日々奮闘する市民の力なのです。

五条川桜並木保全プロジェクトNo.232289-01-0002

「五条川桜並木」を後世まで残すべく、下記の取り組みを行っております。
・桜への施肥(打ち込み型肥料のグリーンパイルなど)
・桜の枯れ枝、腐朽枝、胴吹き、ひこばえの剪定
・桜管理台帳の整備
・ベッコウタケの調査、除去処理
・桜募金箱の設置
・先進地との視察交流会
・その他、五条川の桜並木の保全にかかる活動
最近では海外の観光客にも観賞される、岩倉の桜。 春、見頃の桜を安全に美しく、満開で出迎える為の保全・管理活動を続けられるよう、皆様のご協力をお願い致します。

※このプロジェクトは、寄附の使い道を「【特別プロジェクト】次世代につなごう岩倉五条川の桜並木保全プロジェクト~あなたも岩倉五条川の桜を守る応援団~」として受付させていただきます。

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