丸一日船でゆったり。世界遺産・小笠原への旅。(父島編)

大自然と2000人の島民が共存する島

日本で一番、行くのに時間がかかる場所をご存知でしょうか? 実は、それは東京都にあるんです。竹芝客船ターミナルから南に約1000㎞を船で24時間、到着するのは、東京都小笠原村です。

大小30あまりの島から構成される小笠原諸島は、大陸と一度も繋がったことがない孤島。固有種とよばれる貴重な動植物が多く存在していて、2011年には世界自然遺産に認定されました。

客船「おがさわら丸」は小笠原諸島と内地とをつなぐ唯一の交通手段で、「おが丸」と呼ばれて親しまれています。午前11時に竹芝を出発してから一晩を船内で過ごすわけですが、売店やレストラン、ラウンジがあり、とても快適です。なにより体を横にして眠れるので、他の移動手段と比べるとストレスも少なく感じられます。朝、すっきりした目覚めの後、外部デッキで海からのぼる日の出を見るのは、ちょっとした贅沢気分を味わえます。小笠原諸島の玄関口、聟島列島を9:00頃通過すれば、父島まではもう少し。

父島の二見港に到着し下船すると、内地とは違う日差しの強さが休暇ムードを一層高めてくれます。港の周辺の大村は、レストランや宿、お土産店などが立ち並ぶエリア。そんな街中の便利なロケーションにある「前浜」こと大村海岸は、住民の癒しの場です。エメラルドグリーンの海と白い砂浜は、散歩やちょっとした休憩にぴったり。

父島ではさまざまな現地ツアーが開催されています。海に出て泳いだり、森や山の中をトレッキングしたり、太平洋戦争の戦跡を見て周ったり。夜には夜行性の生物や、星を観察するツアーもあり、1日中楽しむことができます。自力で島を見て周りたいなら、車やバイク、体力に自信がある人は自転車をレンタルするのもオススメです。

点在している個性的なビーチは、父島の特徴のひとつ。二見港から車でわずか5分ほどのところには、太平洋戦争時に座礁した貨物船「濱江丸」の姿が見える境浦海岸があります。美しい海と戦跡というギャップが同居する光景は、心を奪われること間違いなし。シュノーケリングしてみると、透き通った海の中で、愛らしい魚、そして壊れた船体という光景が見る者の心をつかんで離しません。

まだまだ父島には絶景がたくさん。小笠原諸島を囲む深く濃い“ボニンブルー”とよばれる海と、豊かな緑。このコントラストはずっと見ていても飽きがきません。島のちょうど中心にある標高319mの「中央山」の頂上からの眺望や、「中山峠」から見下ろす「小港海岸」の景色も、自然の壮大さを感じさせてくれます。

父島には約2000人の島民が暮らしていますが、集落以外は世界自然遺産区域であり、いつまでも守っていくべき貴重な動植物の宝庫です。

母島・南島編を見る。

丸一日船でゆったり。世界遺産・小笠原への旅。(父島編)No.134210-03-0001

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